秘密儀軌ツアー 1ー3

 金井南龍師がカラス系であるとは知らなかったのであるが、師は生前異常にカラスのことにこだわっていた。生徒もそのことを知っていたので、そこらあたりの問答が続いていった。@niftyココログからの続きである。
 
生徒「驚いたな、金井先生はカラスだったんですか」
先生「そうらしい。私も今回調べて初めて知った」
生徒「だからカラスのことばかり言っていたんですね。ただのカラスだけではなく、三本足のカラスのことを変に強調していますよね」
先生「確かに」
生徒「ゴッホのカラスの絵の中には三本足のカラスがいるとか言って」
先生「師は潰されていたからね」
生徒「三本足のカラスは真柱が乗る特別の航空機だとかなんだとか」
先生「あの頃の師は妖怪人間だったからね」
生徒「ひどいことを言いますね」
先生「本当のことを言っているだけさ」
生徒「先生だって金井師の内弟子だったんでしょう?」
先生「だけど死後はこちらが三度師匠になっている」
生徒「むちゃくちゃだな」
先生「どうして、それが真実を追究する者の真摯な姿勢ではないのか?」
生徒「当然のことなのか。仕組みならなおのことですよね」
先生「呪われたり、殺しまくられたり、それはそれは大変だったんだぞ。だから彼は二段下の宇宙にまで落ちて行ったんだよ。そこから這い上がるために私の弟子になったわけさ。大元宇宙系は降りないと上がれないシステムのようではあるがね」
生徒「潰れた妖怪人間だったから、三本足の魔物カラスも神の使いにしか見えないわけですか」