秘密儀軌ツアーー6ーd


 マレーネは活動を終えてからパリに隠棲してしまうが、それがなぜだか映画では語られてはいない。親しい女優がいくら会いたいと懇願しても、決して会わなかったという。こちらで調べてみると、それはどうやら神秘主義者の会に所属して、そちらで生きることに専念し始めたからだったらしい。お金のために1975年の74才まで現役で世界中を公演して歩いていたようであるが、それを終えてからは魔女のトレーニングに専念しようとしたようである。そのことを知られないために、女優時代の知り合いとは誰とも会わなくなった、ということのようであった。
 そういうことがあったので、海王星にいる彼女の動向を確認したのであるが、女優時代の悪癖が災いしたのであろうか、魔女のことも、仕組みにも関心がないようだった。スターとしてのプライドが捨てられないらしかったので、ちょっとマリア・カラスさんのことを引き合いに出してみた。するとマレーネは格が違うと言って慌てた。
 マリア・カラス大神は仕組みに興味をもち、宇宙の代表の女王に二度もなって、まだ進化し続けているということを話したのであるが、マレーネはそのことには興味がないようだった。残念ながら母親のような感覚は芽生えないまま、埋もれてしまうのかもしれない。母親が気にして世話をし続けておられるので、今後のことはわからないけれども、現状では進化の目はないようである。
 それに対してマリア・カラス大神は、その後また踏ん張って最上界宇宙の代表にまでなられたとのこと。着実にレベルを上げて進化しておられる。女王への思いがまだ達成されてはおられないのであろうか? ひと宇宙全体の女王にならなければ、満足できないのかもしれない。キクリ系独特の思いであるようにも推測されるが、男の上に立ちたい一心でもあろうか?
 同じキクリヒメ系でも徳川家の大奥を作り上げた春日の局大神は、もう既にひと宇宙全体の代表を三度勤め終えておられる。佐田賞レベルの活躍なのでは、と確認してみるのであるが、選考委員会の評価は、仕組みに貢献している性質のものではなく、その程度の者はたくさんいるのでまだ駄目なのだという。