秘密儀軌ツアー 一ー17ーf

 仕組みの会がまだ光の会だった頃、会員の中にペルセポネの生まれ変わりがいた。それは仕組みの会に切り替わった今になって判明した事実であるが、彼女はクレイトウにやられて死んでしまった。自分がペルセポネであることを知らなかった彼女は、アトランティスの王妃であるクレイトウにあこがれていた。そこを狙われて自分のミタマにスセリヒメを埋め込まれて、潰し役をやらされ混乱したまま命を奪われた。こちらが警告しても聞き入れる耳を持たなかった。
 彼女はまれに見る美形であったが、身持ちのいい女性とはとても言えなかった。結婚して家族がありながら、同僚の教師と同棲しているような不埒な女であった。相手の男も光の会の会員であったが、不埒な行為の原因を作ったのはその男性のほうだったのかもしれない。というのは彼はティタン神族のクロノス(スサノヲ)の生まれ変わりで、ミタマの筋的には正統な夫だったからである。
 その夫は、正式な妻にはならなかった彼女が死ぬのと同時に光の会をやめたのであるが、両者とも自分の本体がティタン神族の仕組みメンバーであり、しかも宇宙の仕組みをリードする佐田グループであることを知らなかった。知っていたら死なずにすんだかもしれないし、やめなかったのかもしれない。その両者と古くから親交のあったハデス(オオクニヌシ)の半身(反身)の会員は、まだ会に残ってくれているが、もはや老いて元気がない。
 本身のハデスの生まれ変わりの男性も光の会にいたのであるが、佐田の行法を身につけたあと、会を去って行った。別のキクリヒメ系の会員を奪い取って。神話を地でいくような展開であるが、そのことは今になって判明したことであって、その当時は誰も知らないことであった。宇宙の仕組みのメンバーは、そうして生まれ変わり死に変わりしながら、難しい仕組みの仕事に取り組んでいるのである。

                          最後はビックローブで。